眼科の定期検診はなんて言えばよい?受診の仕方や検査内容を解説

目の健康は日々の生活に大きく影響しますが、痛みや違和感がないと受診のきっかけがつかみにくいものです。
定期的な眼科検診は、視力低下や目の病気を早期に見つけるために欠かせません。
この記事では、眼科検診はどんな検査をするのか、受付でなんと言えばよいのかなどの疑問について詳しく解説します。
眼科検診の内容や受け方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
眼科の定期検診とは

眼科の定期検診は、視力の確認だけでなく、目全体の健康状態を継続的にチェックするために行います。
自覚症状がなくても、加齢や生活習慣によって徐々に視力や眼圧が変化するため、定期的な検査が病気の早期発見につながります。
健康診断で行う検査との違い
会社や学校で行う健康診断としての視力検査は、異常の有無を確認する一次的なチェックです。
視力の数値を測定するだけで、目の奥の状態までは調べられません。
一方、眼科での定期検診は、眼底や角膜、視神経の状態まで確認できるため、より詳しい診断が可能です。
視力低下の原因が屈折異常なのか、緑内障や白内障などの疾患によるものなのかを見極めることもできます。
数値を見るだけの検査ではなく、病気を防ぐ・発見するための検査という点で、健康診断と眼科の検診は性質が異なります。
なぜ定期的な眼科受診が必要なのか
目の病気のなかには、自覚症状がほとんどないまま進行するものが多くあります。
例えば、緑内障は初期症状に気づきにくく、視野の欠けを自覚しにくい病気です。
40歳以上の20人に1人が発症するとされていて、日本人の失明原因の第1位ですが、早期発見・早期治療することで進行を遅らせることができます。
(参照:「日本緑内障学会多治見緑内障疫学調査(通称:多治見スタディ)報告」日本緑内障学会)
また、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症なども、進行するまで見え方の変化に気づかないことがあります。
定期的に検診を受けることで、症状が現れる前に異常を見つけ、治療や予防の方針を立てることができます。
定期検診の費用目安
眼科の定期検診は、保険が適用されることが多く、3割負担の場合の自己負担額は2,000~3,000円前後が一般的です。
クリニックにより検査内容は異なりますが、必要に応じて眼底や視野の検査を行うこともあり、費用が追加でかかる可能性もあります。
ただし、自費診療で行われる検査を追加する場合はさらに費用がかかることがあるため、事前に確認が必要です。
定期検診の具体的な受け方

初めて眼科で定期検診を受けるとき、どう伝えればよいのか迷う方も少なくありません。
受診の流れを理解しておくことで、落ち着いて検査を受けられるため、具体的な受け方を知っておきましょう。
受付でなんて言えばよい?伝え方は?
受付では、「定期検診(眼科検診)を受けたい」と伝えれば対応してもらえます。
もし気になる症状がある場合は、先に具体的に伝えてもよいでしょう。
最初に問診票に、これまでの病歴や使用している薬、メガネやコンタクトの有無を記入するのが一般的です。
初診の場合は、普段の見え方や生活環境について聞かれることもあります。
予約が必要か
予約が必要かどうかは、クリニックにより異なります。
多くの眼科では予約なしでも受診できますが、混雑を避けたい場合や時間のかかる検査を受ける際には予約が必要なクリニックもあります。
また、定期検診の曜日や時間が決まっている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
予約なしで受診できるクリニックでも、待ち時間を考慮して余裕をもったスケジュールを組むと慌てずに済みます。
メガネやコンタクトをしている方の受け方
メガネやコンタクトを使用している方は、検査時に裸眼と矯正視力の両方を測定します。
日常的に使用しているメガネやコンタクトレンズを持参し、度数や装着時間を伝えると正確な比較ができます。
コンタクトレンズをつけたまま受診しても問題ありませんが、検査内容によっては外すことがあるため、ケースや保存液を持参してください。
なお、痛みや充血などの目の異常を感じているときは、コンタクトレンズを外して受診する方が望ましい場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
定期検診前後の注意点
眼科検診の前は、アイメイクを控えめにしておくと検査がスムーズです。
アイラインやマスカラが落ちて検査機器に汚れが付着したり、つけまつげが診察時に外れてしまったりすることもあります。
目薬を使用している場合は、種類と使用頻度を伝えておくとよいでしょう。
また、眼底検査で散瞳剤(瞳孔を広げる点眼)をする場合、検査後瞳孔が戻るまで数時間かかります。
その間まぶしさを感じたり、見え方がいつもと異なったりして、コンタクトレンズやメガネを着用しても、普段のように見えなくなります。
そのため、車の運転を控える、帰宅方法を考えておくなどの準備が必要です。
当院では、散瞳をほとんど必要としない「広角眼底カメラ」を導入していますので、患者さんの負担を抑えて検査を受けていただけます。
眼科の定期検診で行われる主な検査

眼科の定期検診では、視力だけでなく目の内部構造や圧力、神経の状態などを幅広く調べます。
さまざまな検査を組み合わせることで、病気を早期に発見し、将来の視力低下を防ぐための手掛かりにします。
視力検査
視力検査は基本的な検査で、裸眼と矯正視力(メガネ・コンタクト装着時)の両方を測定します。
片目ずつ順番に確認し、視力のバランスや焦点の合い方、遠近の見え方などを細かく評価します。
日本では、ランドルト環(C字)の空いている方向を答える検査が一般的です。
視力が以前より低下している場合は、病気の他、疲労や屈折異常、ドライアイなど複数の要因が関係している可能性も考えられます。
眼圧検査
眼圧検査は、目の中の圧力を調べる検査で、緑内障の早期発見に欠かせません。
角膜の表面に弱い空気を当てて圧力を測定する方法が多く、正常眼圧は10~21mmHg程度です。
眼圧が高いと視神経に負担がかかり、放置すると視野が欠けていく緑内障の症状が現れる恐れがあります。
ただし、眼圧が正常でも緑内障が進む場合があるため、定期的に数値を確認して経過観察を続けることが大切です。
眼底検査
眼底検査は、目の奥の網膜や視神経の状態を詳しく観察する検査です。
眼底には全身の血管の状態が反映されるため、高血圧や糖尿病などの生活習慣病による変化も見つけやすい特徴があります。
瞳孔を広げて行う場合と、広げずに撮影する方法があります。
網膜の出血やむくみ、視神経の異常などを早期に発見でき、失明リスクの高い疾病の予防にもつながる重要な検査です。
視野検査
視野検査は、見える範囲を測る検査で、緑内障や脳の病気による視野欠損を発見できます。
片目ずつ光の点に反応する形式で行い、どの範囲まで見えているかを詳しく把握します。
視野の一部が欠けていても、見えている方の目で無意識に補っていて自覚しにくいことが多いため、定期的な検査で確認することが重要です。
特に緑内障は、周辺から視野が欠けていく傾向があるため、数値として変化を追うことが早期対応に役立ちます。
その他必要に応じて追加する検査
目の状態や年齢、症状に応じて追加される検査もあります。
例えば、角膜の形を調べる角膜形状解析や、涙の量と質を測るドライアイ検査、網膜や視神経の断層画像を撮影するOCT(光干渉断層計)検査などです。
これらは、肉眼では確認できない微細な異常を早く発見するための検査です。
特にOCT検査は、緑内障や加齢黄斑変性などの病気の進行を防ぐための判断材料として有効です。
眼科の定期検診を受けた方がよい方とは

目の不調を感じていない場合でも、定期検診を受けておくことで、将来のトラブルを防ぎやすくなります。
ここでは、特に定期検診を受けた方がよい方について解説します。
コンタクトレンズ・メガネを使用している
コンタクトレンズやメガネを使用している方は、半年~1年に1回程度の定期検診が推奨されます。
長期間同じ度数を使っていると、知らないうちに視力が変化していることがあります。
度が合わない状態のまま過ごすと、目の疲れや肩こり、頭痛などの原因になることがあるため注意が必要です。
また、コンタクトレンズを使っている方は、角膜の酸素不足や乾燥などが起こる可能性があります。
眼科での検査により、角膜に傷がないか、レンズが目に合っているかも確認できます。
40歳以上
40歳を過ぎると、老眼や緑内障、白内障などの加齢性変化が起こりやすくなります。
特に緑内障は自覚症状が出にくく、気づいた時には視野が狭くなっているケースも少なくありません。
そのため、40歳以上の方は目の不調がなくても、年に1回の受診を習慣にすることで、将来の視力を守ることにつながります。
家族に目の病気がある
家族に緑内障や加齢黄斑変性などの目の疾患がある場合、遺伝的な要因で発症リスクが高まることがあります。
また、糖尿病網膜症などの病気も家族傾向が見られることがあり、生活習慣の影響を受けやすいのが特徴です。
家族が眼科で治療を受けている場合は、自分の目の状態も早めに確認しておくのが重要です。
生活習慣病がある
高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がある方は、定期的に眼底検査を含む検診を受けておくことが推奨されています。
これらの病気は血管に影響を及ぼし、網膜に出血やむくみを起こすことがあります。
特に糖尿病網膜症は、視力を失う主な原因のひとつとされています。
症状が進むまで気づかないケースも多く、血糖値や血圧のコントロールだけでなく、眼科での定期検診も重要な管理です。
かかりつけ医の指示に従い、半年〜1年に1回の眼科検診を受けましょう。
眼科の定期検診を受けるメリット

目の異常は気づきにくく、症状が出たときにはすでに進行していることもあります。
定期的に眼科で検査を受けることで、異常の早期発見やトラブルの予防につながります。
緑内障や白内障の早期発見
緑内障や白内障は、年齢とともに発症リスクが高まる代表的な目の病気です。
どちらも初期のうちは自覚症状がほとんどないため、定期検診による早期発見が重要です。
緑内障では視野の一部が欠けていく進行性の変化が起こり、放置すると視力を失う恐れがあります。
白内障は水晶体が濁ることで視界がかすんだり、光をまぶしく感じたりします。
特に白内障は、高齢になると誰にでもなる可能性のある病気ですが、早期に見つけることで適切な対処をすることができます。
自覚症状が出にくい病気の発見
目の病気のなかには、進行しても痛みやかすみがほとんど現れないものもあります。
- 角膜変形症
- 視神経炎
- ぶどう膜炎
- 網膜剥離の初期段階
- ドライアイの慢性化など
これらは初期段階では見え方に違和感を覚えにくい病気ですが、放置すると症状が悪化する恐れがあります。
定期検診により目の内部をチェックすることで、気づきにくい病気の早期発見に役立ちます。
視力低下の兆候を早く見つけられる
年齢や生活習慣、デジタル機器の使用時間などによって、視力は少しずつ変化します。
見えづらさを自覚する前に変化を把握できるのが、定期検診の大きなメリットです。
視力の低下は一時的な疲労だけでなく、屈折異常や病気が原因のこともあります。
どのような要因で視力が変化しているのかを正確に判断するためには、眼科での検査に基づく医師の診断が必要です。
まとめ
眼科で定期検診を受けたいときは、受付で「定期検診を希望している」と伝えるだけで十分です。
見え方の変化や気になる症状がある場合には、一言添えるとよりスムーズです。
定期的な受診は視力の維持だけでなく、目の病気を早めに見つけるきっかけにもなります。
異常を感じていないと受診を迷ってしまうかもしれませんが、将来的に健康な視界を保つためにも、定期検診を受けることを意識しましょう。
札幌ひかげ眼科・目もとの美容外科クリニックは、目の病気の早期発見のための眼科検診を実施しています。
散瞳をほとんど必要としない広角眼底カメラを導入し、負担が少ない検査ができるように心がけております。
眼科検診を検討している方、いつから受診すればよいのか迷っている方は、ぜひ札幌ひかげ眼科・目もとの美容外科クリニックへご相談ください。
記事監修者
札幌ひかげ眼科・目もとの美容外科クリニック 院長
日景 史人

経歴
- 2005年 札幌医科大学医学部卒業
- 2007年 札幌医科大学 眼科
- 2008年 苫小牧市立病院 眼科
- 2010年 伊達赤十字病院 眼科
- 2012年 札幌医科大学 眼科
- 2016年 札幌医科大学大学院 医学博士取得
- 2016年 札幌医科大学 眼科 助教
- 2016年 アメリカミシガン大学糖尿病代謝内分泌科
- 2021年 札幌医科大学 眼科 准教授
- 2023年 札幌医科大学附属病院 眼科 病院教授
- 2024年 札幌ひかげ眼科・目もとの美容外科クリニック 開院
