眼科で視力検査だけしたいときは?メリットや受診の流れを解説

視力に違和感を覚えたとき、眼科で視力検査だけでも受けてみようかと考える方は少なくありません。
しかし、実際に行ってみると、視力検査だけでは受けられないケースもあります。
この記事では、そのようなケースがあるのか、眼科の検査は他とどのように違うのか、検査を受けるメリットなどについて詳しく解説します。
視力検査だけを希望している方や、眼科で検査を受ける意味を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
視力検査だけで眼科に行ってもいい?

視力検査だけ受けたいと眼科を受診しても、医師の診察が必要な場合もあります。
眼科は医療機関であるため、単なる視力測定ではなく、視力低下の原因を確認して総合的に診断するのが基本です。
ここでは、なぜ視力検査だけが難しい場合があるのか、また普段眼科に行かない方が感じやすい不安について解説します。
眼科で「視力検査だけ」はできない場合もある
眼科で視力検査を受ける場合、多くは医師の診察を前提としているため、視力検査だけでは受けられない場合もあります。
視力は目の健康状態を反映する重要な指標であり、視力低下の背景にはさまざまな要因が考えられます。
近視や乱視、ドライアイだけでなく、白内障や緑内障などの疾病が潜んでいることもあるため、視力測定後に医師が目の状態を確認します。
また、必要に応じて他の検査も行い、総合的な目の異常を診断するケースが多いです。
普段眼科に行かない方の不安
普段眼科に行かない方は、視力検査だけのつもりが診察もと言われると不安に感じるかもしれません。
しかし、医師の診察を受けることで、視力が下がったことに対して原因を知ることができるのは大きなメリットです。
改善のためのアドバイスを受けられる場合もあり、視力の値の変化を客観的に把握することで、今後のケアにも役立ちます。
眼科の視力検査は何が違う?

視力検査は学校やメガネ店でも受けられるのでは?と思うかもしれませんが、眼科で行う検査は目的が異なります。
ここでは、医師による視力検査の特徴と、他の視力測定との違いについて解説します。
医師が行う視力検査の特徴
眼科で行う視力検査は、医療行為の一環として実施されます。
専用の検査機器を用い、片目ずつの裸眼視力・矯正視力を確認しながら、左右のバランスや焦点の合わせ方も評価します。
どれくらい見えるかだけでなく、どう見えているか、視界に異常がないかといった、見え方の質の部分までを把握できる点が特徴です。
視力低下が一時的な疲れによるものか、屈折異常(近視・遠視・乱視など)や目の疾患が関係しているかを見極めるため、他の検査を行う場合もあります。
必要に応じて眼底検査や角膜の状態確認を行い、将来的なトラブルの早期発見にもつなげています。
メガネ店などの視力検査との違い
メガネ店やコンタクトレンズ販売店でも視力測定は行われますが、あくまで商品を作るための測定です。
使用する機器や手順は似ていても、医学的診断を伴わない点が異なります。
例えば、メガネのレンズを変えたら見やすくなった、といった結果が出ても、なぜ視力が落ちたのか、どこに負担がかかっているのかまでは判断できません。
また、商品を作るために必要な検査として行われるため、費用は商品に含まれていることが多いです。
眼科では、医師が検査結果をもとに目の健康状態を総合的に確認し、屈折異常のほかドライアイや眼精疲労などの兆候もあわせて診察します。
見え方の調整と健康維持を同時に行える点が、医療機関ならではです。
健康診断や学校検診との違い
健康診断や学校で行う視力検査は、スクリーニング(一次的な確認)が目的です。
大まかな視力の低下を把握することが中心で、細かい原因までは調べていません。
そのため、検査結果に異常があった場合は、精密検査を受けるように勧められます。
一方、眼科では、なぜ視力が低下したのかを明らかにするために、屈折度や眼圧、角膜、網膜の状態などを必要に応じて確認します。
一時的な視力変化だとしても、原因を明確にすることで、早期治療や生活改善のためのヒントにつながります。
眼科で視力検査を受けるメリット

視力検査は、数値を確認するだけのものではなく、目の健康状態を把握するためにも重要な検査です。
ここでは、眼科で検査を受けるメリットについて紹介します。
目の疾患の早期発見につながる
眼科で行う視力検査は、目の病気を早期に見つける役割をもっています。
例えば、緑内障や黄斑変性症などの疾患は、初期には自覚症状があまりないまま進行することがあり、視力低下がきっかけで発見されるケースもあります。
医師による診察を伴うことで、視力の変化を病気のサインとして正しく捉えられます。
定期的な検査を受けていれば、わずかな異常にも気づきやすく、視力を守るための行動に移しやすいのがメリットです。
視力低下の原因を把握できる
視力低下の原因は、近視や乱視といった屈折異常だけとは限りません。
ドライアイや眼精疲労、角膜炎、白内障といった疾患など複数の要因が重なっていることもあります。
眼科では検査の数値に加えて、角膜の透明度や眼圧の異常、涙の量などを確認し、どの要因が関係しているかを明確にします。
原因を把握できれば、適切な対処法を選ぶことが可能です。
コンタクトレンズやメガネ処方と合わせて確認できる
眼科では、視力検査の結果をもとに、コンタクトレンズやメガネの度数を正確に合わせることができます。
度数が強すぎたり弱すぎたりすると、目が疲れやすくなる、頭痛や肩こりを引き起こすなどの不具合が現れることもあります。
医師の診察を通じて、目の状態に合わせた度数を調整できるのは、眼科で検査を受けるメリットです。
定期的に検査と処方をセットで確認することで、目に負担をかけずに快適な見え方を維持することにもつながります。
視力検査だけを希望する場合の受診の流れ

眼科で視力検査だけを受けたいときは、事前に確認しておきましょう。
ここでは、受診の一般的な流れと知っておきたいポイントについて解説します。
受付でなんて言えばいい?
受付では、「視力を測りたい」、「最近見えにくくなったから視力を確認したい」と伝えればよいでしょう。
視力検査だけを希望する場合でも、医師の診察を行うかどうかを問われることもあります。
多くの眼科では、視力測定を検査スタッフが行い、その結果をもとに医師が診察を行う流れです。
また、コンタクトレンズやメガネの度数確認を兼ねたい場合には、最初に伝えておくとスムーズです。
検査にかかる時間
視力検査だけを受ける場合、所要時間は15〜30分程度です。
初めての受診や問診を伴う際は、もう少し時間がかかることもあり、1時間ほど見ておくとよいでしょう。
検査は裸眼と矯正視力の両方を測定し、視力のバランスや焦点の合い方を確認します。
結果によっては、追加の検査が勧められるケースもあります。
視力低下の原因が屈折異常なのか、角膜や眼底に問題があるのかを確かめるためです。
視力検査の費用目安
視力検査を含む診察の費用は、保険適用で2,000~3,000円前後(3割負担の場合)が一般的です。
健康診断やメガネ店での測定と異なり、眼科では診断に基づく結果説明が含まれるため、初診料や診察料がかかることもあります。
また、追加検査(眼圧測定・眼底検査など)が行われた場合は、数百円~1,000円程度上乗せになることもあります。
眼科での検査でわかる視力低下の原因とは

視力が落ちたと感じたとき、原因はひとつではないかもしれません。
眼科の視力検査は、どのような原因で視力低下が起きているのかを特定し、今後の対策を立てる手掛かりになります。
近視・遠視・乱視
視力低下の主な原因は、ピントを合わせる仕組みのズレによる屈折異常です。
近くは見えるのに遠くがぼやける場合は近視、逆の場合は遠視、距離に関係なく焦点が合いにくい状態は乱視と呼ばれます。
これらは遺伝や生活習慣、デジタル機器の長時間使用などが影響することが多く、最近ではスマートフォンによる仮性近視(調節緊張)も増えています。
加齢による変化
年齢を重ねると、ピントを調節する筋肉(毛様体筋)の働きが弱まり、近くのものが見えにくくなります。
40歳前後から自覚する方が増え、いわゆる老視(老眼)と呼ばれる現象です。
ピントを合わせようとして無理に目を使うと、疲れや肩こりを感じることもあります。
また、加齢に伴って水晶体の弾力が低下するだけでなく、白内障が進行することもあり、視界のかすみや光のまぶしさを感じるケースも見られます。
定期的に眼科で検診を受けることで、加齢性の変化と疾患を区別し、適切な対処を行うことが大切です。
ドライアイ・眼精疲労
パソコンやスマートフォンを長時間見続けることでまばたきの回数が減り、涙の量や質が低下することがあります。
これはドライアイの一因で、乾きやかすみ、目の痛みを引き起こします。
乾燥が続くと角膜の表面に微細な傷ができ、視界がぼやけることもあるため注意が必要です。
また、同じ姿勢で画面を見続けることでピントを調節する筋肉が疲労し、眼精疲労と呼ばれる症状を起こすケースもあります。
これらは自然には改善しにくいため、目薬の使用や休息の取り方などを医師に相談するのが望ましいとされています。
目の病気
視力低下の原因に、網膜や視神経の病気が隠れている場合もあります。
緑内障や加齢黄斑変性、糖尿病網膜症などが代表的です。
これらの疾患は初期症状が少なく、気づかないうちに進行することが多いのが特徴です。
眼科の検査では、視力測定だけでなく、眼底や視神経の状態も確認することで、疾患の兆候を早期に発見できます。
目の病気による視力の変化は、早い段階で治療を始めるほど改善の可能性が高まるため、定期的なチェックが欠かせません。
眼科受診に関するよくある質問

視力検査を受けたいと思っても、どのようなことをするのか、どれくらいの頻度で行けばいいのかなど迷ってしまう方も少なくありません。
ここでは、実際の眼科受診に関するよくある質問をまとめました。
視力検査の内容は?
眼科での視力検査は、片目ずつ裸眼と矯正視力を測定し、焦点の合い方や両目のバランスを確認します。
ランドルト環(Cマーク)の向きを答える検査が多いですが、必要に応じて近距離視力や調整力を測る検査も行われます。
絵(気球や家など)がぼやけたりはっきりしたりするのを見るオートレフ測定や、赤と緑のどちらがはっきり見えるか確認するレッドグリーンテストも一般的です。
結果は数値だけでなく、どの距離で見えにくさが出るか、左右差がどれくらいあるかなども含めて評価されます。
視力検査以外の検査はどんなものがある?
視力検査の結果に応じて、追加で他の検査を行うことがあります。
代表的なものは、眼圧を測定して緑内障の兆候を確認する眼圧検査や、網膜や視神経の状態を見る眼底検査です。
また、角膜や水晶体の透明度を調べる細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)もよく行われます。
これらの検査によって、視力低下の原因をより正確に把握でき、必要に応じて治療方針を立てることができます。
どれくらいの頻度で受ければいい?
目の健康を保つためには、年に1回程度を目安に検査を受けることが推奨されています。
視力の変化はゆっくり進むことが多く、自覚症状が出にくいため、定期的に確認することが重要です。
コンタクトレンズやメガネを使っている場合は、度数の変化を確かめる意味でも、半年~1年に1度の受診がおすすめです。
特に、40歳を過ぎると緑内障をはじめとした目の病気のリスクが高まるため、自覚症状がなくても年に1度の眼科検査を受けるのが望ましいとされています。
まとめ
視力検査は、見えるかどうかを調べるだけでなく、目の健康状態を知る大切な機会です。
眼科で検査を受けることで、視力低下の原因を把握し、病気の早期発見にもつながります。
気になる変化を感じたときは、眼科を受診して専門医の診断を受けることで、目の健康を守りましょう。
札幌ひかげ眼科・目もとの美容外科クリニックは、目の病気の早期発見・早期治療のために、眼科検診を行っております。
自覚症状がなくても、年に1度の検査を受けることで、病気の兆候を見逃さないことが大切です。
目や視力に不安がある方、眼科受診の機会がなかった方は、ぜひ札幌ひかげ眼科・目もとの美容外科クリニックへご相談ください。
記事監修者
札幌ひかげ眼科・目もとの美容外科クリニック 院長
日景 史人

経歴
- 2005年 札幌医科大学医学部卒業
- 2007年 札幌医科大学 眼科
- 2008年 苫小牧市立病院 眼科
- 2010年 伊達赤十字病院 眼科
- 2012年 札幌医科大学 眼科
- 2016年 札幌医科大学大学院 医学博士取得
- 2016年 札幌医科大学 眼科 助教
- 2016年 アメリカミシガン大学糖尿病代謝内分泌科
- 2021年 札幌医科大学 眼科 准教授
- 2023年 札幌医科大学附属病院 眼科 病院教授
- 2024年 札幌ひかげ眼科・目もとの美容外科クリニック 開院
